「スピリチュアルタロット実践講座」誕生物語
「スピリチュアルタロットって何?」
「普通のタロット講座とどう違うの?」
そんな声への答えと共に、
私が体験した、カードにまつわる不思議なお話と
この講座が誕生した背景をシェアさせてください。
父の旅立ちを教えてくれた愚者のカード
ある時、箱にしまっておいたはずのカードが一枚、リビングの床に落ちていたことがありました。
家族が行き来する場所なのに、それまで誰も気付かないなんておかしなこともあるものです。
「しかも、どうしてリビングに?」と、その時の私は少々いぶかしく思ったのですが――
それから二日後、父が天国へと旅立っていきました。
落ちていたのは、旅立ちや自由、魂の解放などを示す「愚者」のカード。
実は、私の父は若い頃の落石事故で片足先を切断し、生涯義足生活を余儀なくされた人でした。
走ることはおろか、歩くこともままならなかった父。
不自由な肉体から解放され、魂としての自由を手に入れたのですから、「自由への旅立ち」という愚者の象意は、この父の昇天にはぴったりだなという気がしたのです。
さらに、カードの愚者の足元には「白い犬が寄り添っている」様子が描かれているのですが……
何と父のお通夜の日、父が可愛がっていた「白い犬のハチ」も、一緒に旅立ってしまったのです。
ここまでの符号には、さすがの私も鳥肌が立ちました。
これは私が占いをして読み取った結果という訳ではありません。
でも、タロットの象意を知っていたからこそピンと来たこと、とは言えるでしょう。
自由も、旅立ちも、魂の解放も、白い犬が寄り添っていることも。
そもそもカードが落ちていたことすらも、霊界からのお知らせだったような気がしてならないのです。
タロットを使ったミディアムシップって何?
そうした現象に興味を持った私は、やがてミディアムシップ(霊界通信)を学び始めました。
自身をパイプ役として、霊界との橋渡しをするという霊性開花の学びです。
学んでいく中で気付いたのですが、どうやら私は物理霊媒の傾向が強いようなのです。
つまり、落ちていたタロットのような「目に見える形で不思議現象が起こる」ことが多いということ。
こうした物理的な現象は、スピリチュアリズムの世界ではもう時代遅れとされているのですが、でも、私の周りにはしょっちゅうこんなことが起きている。
それなら、むしろタロットという物質を介した霊界通信の方が向いているのでは?と思いました。
(一応、ミディアムシップの専門的な訓練も、現在まで8年ほど続けています)
ちなみにどうやってタロットで霊界通信をするのかというと、私の場合は霊聴といいますか、霊界からのアドバイスを同時通訳のように言葉にする感じです。
カードリーディングをしているうちに霊界とコネクトが起き、口が勝手にしゃべっている感覚になります。自動書記の口述バージョンといった感じでしょうか。
ただし物理的に言葉が聞こえてくる訳ではありません。
あくまでも降りてきた感覚がそのまま口を突いて出るというイメージです。
コネクトが起きない時は通常のカードリーディングになります。
(※もちろんそれでもちゃんと占えます)
スピリチュアルタロットという名前について
ミディアムとしては落ちこぼれで旧タイプの私、劣等感をなかなか拭いきれなかったのですが、これを商業的理由から「霊感タロット」として館に出演したところ、強い手ごたえを感じました。
何よりお客様の力になれること、自分のこれまでの学びや特性が役に立つことなど、ミディアムシップとタロットを両方やっていて良かったな、と思えた瞬間でした。
ですが、霊感という言葉は誤解を招きやすく、何もかもお見通しみたいに思われるのには困りました。
そこで個人サロンのオープンを機に、霊感タロットからスピリチュアルタロットに名前を変えることに。
スピリチュアルの方が一般に浸透しているので、過度な期待を抱かせないのでは?との思いからです。
別に単なるタロットでも良かったのですが、ミディアムシップの延長としてタロットを使うことが多く
学問としての占いとは言い難い部分があったため、あえてスピリチュアルタロットと称したのです。
私の中では、タロットは「霊界通信で受け取ったものを視覚化するための道具」という位置付けです。
とはいえ基本の部分は、通常のタロットリーディングと変わりませんが。
スピリチュアルタロット講座を始めた理由(わけ)
さて、私自身は上記のように、どちらの分野においても「はみ出し者」だという認識がありました。
にもかかわらず、ありがたいことに、占いを教えて欲しいというお問い合わせを頂くようになったのです。
学問というには畑違いだし、生粋のミディアムシップとも言い難いし……そんな躊躇もあったのですが、人生も折り返し地点を過ぎた今、あとどれくらいこの世にいるか分かりません。
それなら、得てきたものを必要な場所にお返ししていった方がいいのでは?と思うようになりました。
講座は、最初は1Day形式でスタートしたのですが、やはり時間的にどうしても伝えきれない部分がありました。
そこで、気軽にトライしたい方向けの初級~プロを目指している方向けの上級まで、それぞれの進度に合わせた回数制のクラスを作ることにしたのです。
学問を望む方には私は役不足ですが、スピリチュアリズムをベースに占いをしている人はあまり見かけません。ですからそれを求めている方には、私はうってつけの教師になれる気がしました。
そんな訳で、この度新たに「スピリチュアルタロット実践講座」を開講しました。
座学よりも実践を重視した講座ですが、ご興味ありましたらぜひ下のリンクから詳細をご覧ください。
ここまで長い前置きをお読み頂き、本当にありがとうございます。
私が望んでいるのは、占い師として私自身が成功することではなくて、
「生きにくい世の中に少しでも明かりを灯すお手伝いをすること」です。
それに関わるメンバーが多ければ多いほど、きっとその願いはどんどん広がっていくはずです。
この講座をきっかけに、そんな協力者が一人でも増えていってくれたら嬉しいな、と思っています。